観光バスのフィルム施工
95気まぐれ日記
先日は、観光バスのサイドガラスのフィルム施工のお仕事を頂きました。
納車時は↑のように、透き通ったガラスでした。
お客様が『暑い』『丸見えで恥ずかしい』と感じられると気の毒だからという、バス会社さんの気遣いとお客様サービスの一環で今回の受注となりました。
確かに、『暑い』『恥ずかしい』というのはおっしゃるとおりなのですが、もうひとつ、自動車ガラス専門業者の視点からアドバイスさせてもらったことがあります。
それは、『安全面』です。
このJバスが製造している新型の日野セレガといすゞガーラのサイドガラスは、従来の”合わせガラス”から”強化ガラス”に変更になりました。
『強化ガラス』と書くと、非常に強くて割れなくて安全という印象を抱くかもしれませんが、そうではありません。確かに建築用に使われている生板ガラスと比べると、耐久性は生板ガラスに比べて3~5倍と言われていて、衝撃には強いのですが、さすがにクルマが走行して物にぶつかる衝撃には耐えられません。
そして割れると↑の写真のように、粒粒になって割れてしまうのです。
その横の写真の生板ガラスのように、破片が尖っていない分、安全と言えるかもしれませんが、細かい破片は結構尖っていて、皮膚に刺さりやすいです。実際に、弊社スタッフがドアガラスやリアガラス交換をする際は、皮手袋等をしていないと、細かい破片が皮膚に刺さり大変なことになります。
従来は、観光バスのサイドガラスは、この細かく粉砕される強化ガラスではなく、割れてもヒビだけで貫通しない合わせガラスが採用されていました。
強化ガラス化になることにより、もし旅行中に、ツアーのお客様を乗せた状態でサイドガラスが障害物に当たり、ガラスが割れてしまったとしたら・・・。
粉々に割れたガラスは、お客様の顔や身体に勢い良く降りかかるということになります。
ガラスが刺さって出血したり怪我をしたりなんてことになったら、楽しい旅行が悪夢になり、訴訟問題になりかねないですね。
そこで、今回フィルム施工を検討されていたところで、カーフィルムの特徴のひとつでもある『飛散防止機能』を付け加えさせてもらいました。
フィルムを貼ることにより、万が一ガラスが割れた時の飛散防止になります。
強化ガラスだと、粉々に割れたらその部分はガラスがなくなってしまいますので、窓が開きっ放しという感じになりますしね、旅行を続けられませんよ。
施工の方はかなり大変でした。
ガラスが大きいし枚数も多いですし・・・。
カッティングマシーンの有難さを改めて感じました。
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