カローラ フィールダーのバックドアについて
95気まぐれ日記先日、と言っても1ヶ月前のことになりますが、新型のカローラ フィールダーのバックドア(テールゲート)のガラス脱着作業のお仕事を頂き施工したのですが、ちょっと戸惑いました。
これがバックドアが外れた画像なんですが、これ、鉄板ではなく、バックドアが樹脂製なんですね。
裏はこんな感じ。
樹脂だから、ドア自体は軽い。ガラスを取り外したら、とんでもなく軽い。
燃費向上には非常に良いですよね。
でも、問題になるのは、補修をどうするのか。
特にガラス交換や、鈑金作業に伴うゲート交換時のガラス脱着作業はどうするのか?
これはちょっと厄介な問題です。
というのは、まぁ、同業者さんなら当然ご存知のことですが、我々自動車ガラス業者が日常使用している、自動車ガラス補修用ウレタン接着剤は、樹脂には接着しません。もうちょっと書くと、樹脂どころか、ガラスでも、ウレタン接着剤単体では接着することはなく、プライマーやアクチベーターを併用して接着させるものですが、樹脂に合うプライマーが用意されていないのが現状でしょう。一部、プライマーレスと言われる、ガラス用プライマーが必要ないという接着剤もありますが、これでも樹脂には着かないはずです。
現状弊社では、競技用車両や建設機械等、一部アクリルやポリカーボネイトなどを使用している車両に接着させる際には、樹脂に下処理を施してから、樹脂用プライマーを塗布してからウレタン接着剤にて施工するのですが、今度のこのカローラフィルダーのバックドアは、どうもこの接着方法でも不安があるようです。
カーメーカーであるトヨタ自動車さんから出ている情報でも、このフィールダーのバックドアガラスについては、かなりの制限と注意事項が列記されています。
これがガラスを外した写真です。
バックパネルが樹脂である以外はそれほどおかしな点はありません。
しかし、新しいテールゲートを見てビックリ。
なんと、新しいゲートの一部分に、あらかじめウレタン接着剤が塗布されています。ちょっと写真がブレていて見にくいですが、バックパネル両サイドの縦部分に、接着剤が塗布されています。
他にも、接着面にかなり気になる段差があり、接着不良を起こさないか心配です。
接着剤の知識や使用方法の徹底がより求められる、かなり厄介な車両だと思います。
間違った接着方法や補修方法では、走行中にガラスが外れてしまう可能性があると思います。
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