UVベール プレミアム クール・オン
95気まぐれ日記昨日、AGC旭硝子株式会社から、世界で初めて、紫外線を99%カットしながら、日射しの暑さやジリジリ感の原因となる赤外線をカットする新しい自動車ドア用強化ガラス『UVベール Premium Cool on』の販売を開始したと発表がありました。
http://www.agc.com/news/2012/1205.pdf
旭硝子は、2年前の同時期に、紫外線(UV)を約99%カットする『UVベール Premium』を発売し、トヨタのヴィッツやスズキのラパンなど、主に女性がターゲットの車種に採用されています。旭硝子の発表によれば、現在15車種に採用されているようです。
http://www.agc.com/products/uv_premium/index.html
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UVベール Premiumについてはこちら
今回新たに発表された『UVベール Premium Cool on』は、『UVベール Premium』の紫外線カット機能に加え、「車内が暑い」「運転中に腕がジリジリする」といった「赤外線」を原因とする不快感も解消するとのことです。
実際にどのぐらいの効果なのかというと、赤外線照射テストの結果、肌表面温度が2℃低くなったようです。
テスト条件は、太陽光を模したメタルハライドランプ2.4KWを3分間照射して比較。
肌表面温度2℃と聞くとたいしたことないように聞こえますが、こうしてサーモグラフィで見ると、驚いてしまいますね。両方の写真の右側、腕の下の部分は、ハンドルとフロントパネルですが、ハンドル部分は、従来の強化ガラスよりもUVベール Premium Cool onの写真の方が赤くなっているのに、腕の部分はほば青いですからね。
『UVベール Premium Cool on』は、AGC旭硝子グループのガラス材料技術、コーティング技術、化学技術の融合により生まれた製品です。
紫外線と赤外線を同時にカットし、ドアガラスの昇降でもキズの付かない新材料開発に加え、同材料の高品質コーティング技術により製品化に成功しました。
http://www.agc.com/products/uv_premium_cool_on/index.html
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こちらが製品サイトです。
既にトヨタのヴィッツの特別仕様車に採用されているようです。
UVベール Premium Cool onは、弊社も取り扱いしていて好評な高機能フロントガラス『Coolverre(クールベール)』のドアガラスバージョンですね。
今まで弊社は、クールベールがお客様にご好評いただきながらも、少し複雑な気持ちを抱いていました。それは、クールベールのせっかくの機能が活かされていないと感じていたからです。
紫外線と赤外線は、当然のことながら、クルマの正面からだけ射し込むものではありません。横のドアガラスからも容赦なく射し込んできます。むしろ、肌までの距離は、フロントガラスよりもドアガラスの方が近かったりしますので、不快なジリジリ感などは、横から受けて感じるものの方が強いと思います。この辺りが、クールベールを入れてもらって満足だけど、濃いブルーのボカシという見た目以外の、体感的な実感がイマイチ無いというお客様の反応に繋がっていたと思います。
横からのUV(紫外線)& IR(赤外線)を防ぐには、左右のドアガラスに、透明断熱フィルムを貼って防ぐご提案も、することはするのですが、弊社がある群馬県内では、車検の際に、車両法の保安基準に通らないおそれがあるということで、可視光線透過率70%の基準をクリアしている透明断熱フィルムでさえも、剥がすように求められてしまい、それがもとでクレームに繋がることもままあり、弊社では積極的にドアガラスへの透明断熱フィルム施工を、おススメすることが出来ませんでした。
このUVベール Premium Cool onが各自動車メーカーで積極的に採用されるようになれば、その問題も解決され、お客様の車内環境もアップしますし、カーエアコンの効率アップに繋がり、環境への負荷の低減にも繋がると思います。
ただ、勘違いされてしまうのですが、UVベール Premium Cool onも、UVベール Premiumも、どちらも純正ラインでの採用ということですから、現在のところ、採用車種以外の補修用ガラスとしての供給はありません。
だから、例えば、「私のクルマはインプレッサなんですが、フロントドアガラスを、あのヴィッツに入ってるUVベール Premium Cool onに変えてよ!」、と言われましても、今のところ出来ませんのでご注意ください。
そのようにお客様が、フロントガラスもドアガラスも選べる時代になるのは、いつになるのかなぁ??
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